医学部6年間の学生生活を解説!(後編)

医学部の6年間の学生生活について、2回に渡って書いていく企画!

今回は後編、3年後期~6年 編になります。

前編、1年~3年前期 編はこちらから。

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3年後期~4年前期:臨床医学

辛かった基礎医学が終われば、いよいよ現場で使える臨床知識を学ぶ臨床医学です。

講義の進め方は大学にもよりますが、1~2週間につき1つの科目(例:1週目 消化器内科、2週目 整形外科、3,4週目 循環器内科……)という形式が基本のようです。

臨床医学の試験は基礎医学より緩いことが多く、これには1つ1つの科目の学習量が軽い(講義が1~2週間しかないから)のもありますが、もっと大きな理由として、臨床医学の先生は大学病院で忙しく働きながら学生に講義しているので、試験問題を作っている暇があまりないというのがあると思います。

試験問題は国試と同じ形式の選択肢問題が多く、過去問が多く出るので楽な科目が多いです。大学病院で毎日忙しくしている臨床医の先生には「学生のうちくらいゆっくりしてもいいよ」という考えの方が多い印象です。まあ、働きだすといろいろ大変だよ、ということでしょうね。

4年後期:CBT,OSCEなど

CBT

臨床医学の講義が終わると、どの医学部の学生もCBT(Computer Based Testing)という大きな試験を受けることになります。

このCBTはその名の通り、パソコンの画面に表示された問題を順番に解答していく試験で、出される問題はランダムで全体的に正答率の低い問題は採点対象外、といった変わった特徴があります。この試験を受けることで、大学4年生にして初めて学年内での順位が出ます。

試験対策としては国家試験対策予備校などが出版する問題集をやりこむことになります。直前の夏休みはCBT対策のために勉強漬けになる人も多いですね。

OSCE

CBTが終わるとOSCEがあります。OSCEと書いてオスキーと読みます。CBTは基礎医学と臨床医学の座学の試験と言えますが、こっちはいわば模擬診察です。患者役の人への問診、聴診や、模型を使った心肺蘇生などを実際にやっていく試験となっています。

患者役は1学年下の3年生や、暇な1年生が借り出されることが多いです。心音の音声CDを聞いて音の名前や異常を答える、等の口頭試問もあります。

爆益医学生
爆益医学生

CBT、OSCEについては今後別の記事も作っていきたいと考えています。

5年:BSL

大学によって、ポリクリ、クリクラなどと呼称が異なっていますが、同じものです。

これは6~8人程度の班で、各診療科を1~2週間ずつ交代で大学病院を回っていくという実習です。形式としては、期間中に各学生1人ずつ入院患者さんを当てられ、実際にベッドサイドに行って診察したり、1日中手術を見学したり、外来患者さんの診察を間近で見たり、カンファレンス(診療科内の会議のようなもの)に出席したり、といった形となっています。いよいよ臨床現場に出ていくという感がありますね。

診療科にもよりますが、朝7時集合夜8時解散、そこから翌日の予習…となることもあり、身体的負担は大きいと言えます。実家から通学しているの人の中には1週間大学病院近くのホテルに宿泊して(自腹)通学することもあります。この辺りも医学部の狂っているところと言えるでしょう。

6年:その他実習、卒試、国試

実習

6年生になると、大学病院の自分の将来の志望診療科で実習をしたり、研修医として働くことを希望する病院で実習する(この場合は就職という面が強いです)ことが多いです。いずれにせよ、自大学の医局の勢力内の病院で実習することが多いということになりますね。

医局については、こちらをどうぞ。

大学によっては、短期留学プログラムなようなものもあり、海外の病院に行くこともできます。

卒試、国試

これが終わると、多少講義が入らないこともないですが、基本的に講義、実習はなくなります。

そして、卒業試験、医師国家試験に向けての勉強(自習)が本格化していきます。医学部に卒論はなく、その代わりに卒業試験があるという形になっています。

卒業試験に合格して卒業資格を得なければ医師国家試験を受けることができません。これを利用して、成績が悪く医師国家試験を受けても受かりそうにない学生を卒業試験でふるいにかけて留年させ、大学全体の医師国家試験合格率を上げるという、裏ワザ(?)を使っている私大医学部も一部存在するようです。

卒業試験、国家試験の対策本として有名なのが、メディックメディアのクエスチョンバンク(QB)です。QBは国家試験の過去問から良問を抜粋し、解説している本です。医師国家試験受験生で知らない人はいないでしょう。

QBを使った効率的な勉強法についての記事はこちら。

また、いくつかある国試対策予備校が配信している映像授業を各自取って、それを見て勉強する方法もかなりメジャーであり、映像を見てからQBを解き始める人も多いです。各大学それぞれ伝統的にどこの予備校の映像授業を取るか大体決まっており、「先輩もこれだったし~」と言いながら流れで取る感じになっています。

ただ、やはり予備校によって多少講義に癖があり(予備校自体というより講師の問題ですが)、自分に合っていないとストレスが溜まることになります。どの予備校も全ての科目を取ると10万円くらいはするため、無料配信されている体験授業を見てみるなどして、ある程度納得してから取ることをオススメします。

※この記事は筆者の以前のブログである「碧い欅」の記事を加筆修正したものです。なお、当該記事は削除済みとなっています。

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自分の大学はこんな感じでした!」みたいな話も聞いてみたいので、是非コメントよろしくお願いします!

コメント

  1. 男気溢れる平手友梨奈 より:

    三年四年は部活の幹部が入ってきて地獄なんだよな。あとうちの大学は後輩がどんなに金持ちでも先輩がおごらないといけないから五六年は地獄。

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